1. TOP
  2. まちづくり
  3. 「宿題やっつけ大会」は、子どもを中心に地域の全世代が関われてハッピーな究極のイベント

「宿題やっつけ大会」は、子どもを中心に地域の全世代が関われてハッピーな究極のイベント

INDEX

  1. 宿題やっつけ大会とは
    1. 宿題やっつけ大会の運営体制
    2. レクレーション
    3. お昼ごはん
    4. おみやげ
  2. 宿題やっつけ大会の魅力
    1. 世代を超えた交流ができる
    2. 小学生の思い出になる
    3. 赤い羽根共同募金の活用方法として最適
  3. 宿題やっつけ大会の今後
    1. ネット環境
    2. 参加したくてもできない子どもたちへの対応

以前、赤い羽根共同募金って、地域のために活用されている募金なんですよ、その事務を各地域の社会福祉協議会が担っているんですよ、って記事を書いたんですが、

意外と知らない「赤い羽根共同募金」。あなたのまちづくりに、もっと活用できるかも

豊北町の社会福祉協議会は、赤い羽根共同募金を活用して、夏休みと冬休みに小学校3〜6年生を対象とした

宿題やっつけ大会

というイベントを行なっています。

宿題やっつけ大会とは

その名のとおり、長期休暇の宿題を、休みの前半のうちに集中して「やっつけ」てしまおう、というイベントで、2時間程度しっかり座って宿題に取り組める小学校3年生から6年生を対象に開催されているものです。

宿題やっつけ大会の運営体制

わたしがなぜこのイベントに関わっているかというと、息子が小学6年生ということもあるのですが、実はこのイベント、小学生を集めてただ宿題をさせる、というものではないからなんです。

なんと、宿題の分からないところを教えてくれるサポーターがいるんです!

ジュニアリーダー

わたし自身も学生のことに6年間所属し活動していた ジュニアリーダーズクラブ。現在はその母体である豊北地区子ども会連合会の会長になりました。

それで、宿題やっつけ大会 には、子ども会連合会の会長として、またジュニアリーダーのOBとして、「おーい、やっちょるかー」という感じで顔を出しているわけです。

下関北高校ボランティア

そして、下関北高校のJRC部を中心とした有志ボランティアの生徒さんたちも参加してくれているのも嬉しい限りです。

「JRC」とは Junior Red Cross の頭文字で、下関北高校JRC部も赤十字の精神に基づき、世界の平和と人類の福祉に貢献することを目的とした様々なボランティア活動に参加しています。

教員OB

それから、地域にお住まいの、教員を退職されたOBの皆さんも心強い助っ人として毎回参加してくださっています。

なにしろ、授業の達人、教えることに関してはジェダイのような方々ですから、教授法の引き出しもメチャメチャ多いわけです。

その他

さらに、教育委員会から来られている先生方や、豊北小学校、下関北高校の校長先生をはじめとした先生方など、各テーブルに2〜3人の講師がついて、児童のあらゆる質問に対応し、ヒントを与えたり考え方を教示したりしながら、あくまで児童が自分の力で宿題を「やっつける」ことができるように促してくれます。

ものすごい手厚い講師陣の中に、わたしのような子ども会会長がいたり、仕切るのが超うまい社協の担当者の方がいたりして、ワイワイした雰囲気ながらも児童がしっかり宿題に取り組めるイベントが成立しています。

レクレーション

粛々と宿題をやっつけるだけのイベントかというとそうではなく、ちゃんとお楽しみもあるのも宿題やっつけ大会の魅力のひとつです。

ジュニアリーダーの高校生が企画してくれた、椅子取りゲーム と お絵描き伝言ゲーム をやってくれました。

ジュニアリーダーOB としては、「ちょっとガチでミーティングしよっか?」って言いたいところもあるっちゃーある…

ですが、それはネクストステップとして置いといて、

高校生が企画して、地域の小学生を楽しませようと頑張っている

ってことが素晴らしいんですよね。

さらに 餅まき大好きな県民性 を発揮して、お菓子まきまでやってくれました。
子どもたちは袋いっぱいにお菓子を拾ってホックホクです。

お昼ごはん

宿題して、高校生のお姉さん・お兄さんと遊んで、地域の方と一緒にカレーライスを食べる。

実は、ここまでやって 宿題やっつけ大会 なんです。

地域のお母さん方やおばあちゃん方が、子どもたちが宿題を始める前から集まって、カレーライスを中心としたお昼ごはんを作ってくれます。

サラダもついてて栄養のバランスも良くて、わたし的にメチャメチャグッとくるのは、フルーツポンチ!

オレンジいっこでもいいし、プリンいっこでもいい。なんならデザートなんて贅沢。
でも、地域のおばちゃん方が、

「子どもはフルーツポンチあったら喜ぶよねぇ」
「そうじゃねぇ、ウチも子どもが小さい頃は誕生日っちゅーたら いっつもソレ!」
「ヨシ!そんじゃぁフルーツポンチにしちゃろうね」

って、献立に加えてくれたのかなぁ…?って想像するだけで尊さが込み上げてきて泣きそうです。

厨房は 宿題やっつけ大会の会場のとなりにあって、廊下に面した壁はガラス張りなので、子どもたちは休憩の時などに、調理してくれている様子を廊下からも見ることができます。

それから、社協の担当者の方は、地域のお寺の住職さんでもあるので、食前・食後のごあいさつをとても大切にしています。
いつも食べる前には、

「厨房まで聞こえる大きな声で『いただきます!』とごあいさつをしましょう!」

と子どもたちに呼びかけて、大きな声で食前・食後のあいさつをしています。

「命を『いただきます』」という考え方は、世界的にはどうやら仏教独特の考え方のようで、日本でも学校の給食の際に「宗教的な『いただきます』を学校では強制しないでください」という考えをお持ちの保護者もいると聞いてビックリしたことがありますが、幸い豊北町では今のところそういうこともなく、みんな「いただきます」「ごちそうさま」のごあいさつをしています。

おばちゃん方は、元気いっぱいに「おかわり!」と駆け込んでくる子どもたちの対応に追われながら、とても楽しそうです。

おみやげ

今回の宿題やっつけ大会には様々な団体が関わっているので、レクレーションの部分については子ども会の予算が使われています。
だから お菓子まき は、子ども会プレゼンツ で行われました。

それとは別に、社協プレゼンツ で、お土産のお菓子が準備されていたので、子どもたちはバッグに入りきらないほどのお菓子を抱えて帰りました。

宿題がはかどって、高校生のお兄さん・お姉さんに遊んでもらって、お菓子拾って、お昼ごはん食べて、さらにお菓子までもらえるって、すごい神イベントでしょ?

もっと参加希望者が殺到して、抽選になってもおかしくないと思ってるのですが…。

宿題やっつけ大会の魅力

こんなに内容盛りだくさんで超ォ充実の「宿題やっつけ大会」、わたしはこういう点が素晴らしいと分析しています。

世代を超えた交流ができる

「小学生が宿題をする」という目的のイベントに、地域の高校生、大人、高齢者がこんなにも ガッッッツリ 関わっている。実はすごくよくデザインされているんですよね。

やっぱり地域のイベントの中心は 子ども です。

子どものためのイベントで、それぞれの世代が、それぞれの得意分野で能力を発揮して活躍できる。みんながハッピーになるイベントっていうのは非常に貴重だと思います。

小学生の思い出になる

豊北小学校は、校区がメチャメチャ広いのに児童数が少ないので、長期休暇となると学校の友だちと遊ぶのも一苦労です。

豊北町の面積が約169km^2なので、単純計算でタテヨコ13kmということになります。
豊北小の児童数は160名弱なので、児童の人口密度はなんと 1km^2 に 約1人!

だから、こういうイベントは、長期休暇に友だちと会って、遊ぶ(もちろん宿題することがメインですけど)機会って貴重なんです。

子どもたちに、今は実感が湧かないかもしれませんが、後で思い出すことがあったり、高校生くらいになって友だちと語り合ったりしたときに、ふと

「わたしたち、ぼくたち、恵まれてたんだな…」

と思い返すときがあれば、そういう子どもがひとりでもいてくれたら、このイベントは大成功だと思います。

赤い羽根共同募金の活用方法として最適

令和5年度の 赤い羽根共同募金のメインテーマは、

じぶんの町を良くするしくみ。

です。

豊北地区まちづくり協議会の活動スローガンは「帰ってきたくなるまちづくり」ですし、豊北町が現在直面している最も大きな課題は「少子・高齢化」です。

どの切り口から考えてみても、この 宿題やっつけ大会 は、自分たちのまちをよくする仕組み の中心に位置するイベントだと思います。

宿題やっつけ大会の今後

ネット環境

コロナ以降、GIGAスクール構想も相まって、小学校でのタブレット端末の使用が増えてきました。

今回は5・6年生の問題集系の宿題が完全にタブレットのみで出されていて、しかも回答するためにインターネット環境が必要という仕様でした。

わたしはそれを 宿題やっつけ大会 の3日前に知り、慌てて社協に連絡して、上記のような対応をしていただいたという経緯がありました。

今後もタブレットで宿題が出されることは増えるでしょうから、ネット環境は必須になってくるでしょうね…。

参加したくてもできない子どもたちへの対応

先ほどチラッと書いたように、こんなに素晴らしいイベントなのに、参加している子どもたちの人数が意外とそんなに多くないんですね。

ただ、50人も100人も参加できるわけではないし、もしかしたら定員が決まってて、すでに超えた分の方については社協さんの方でお断りしてたりするのかもしれません。

ただ、もしそうではなくて、申し込みをしている子どもの人数が現状の参加者数ぐらいなのだったとしたら、これは誰かに確認したわけでもないし完全にわたしの個人の感想レベルのお話なんですが、ちょっと少ないんじゃないかな…と思うわけなんです。

もっとこう、超絶人気、満員御礼のイベントであってもいいんじゃないか、と。

そうだとすると、本当は参加したいのに、送迎してくれる家族がいないとか、諸々事情があって来ることができない子がいるんじゃないかな…と思ってみたり。

参加費無料のイベントだし、赤い羽根共同募金を活用して開催しているイベントだからこそ、なによりも子どもたちの「参加したい」が平等にかなうイベントだったらいいな…と、主催者でもなければ準備のお手伝いすらしたことのないわたしがエラそうに言っている次第です。

でも必要だったら当日、わたしが自家用車で送迎してもいいな…

そのくらいみんなに参加してほしいイベントです。