【誰得】光回線の工事ができなかった話。NTTのルールに驚いたりうなずいたりやられたり。

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2022年、ついにわたしの住んでいる地域にも光回線のケーブルが到達し、4月からプロバイダ契約ができるようになりました!
これまでADSL、しかも基地局まで距離があるので有線でも遅いし、田舎とはいえ いっこの基地局がこの辺りの家をゴッソリ抱えている状態なので、混雑する時間帯にはケータイキャリアの速度制限を喰らってるより遅い通信に泣いていた私は、早速プロバイダを選定し、契約の手続きを進めていました。
光ケーブルとは
言うまでもなく光ケーブルとは、光通信でインターネットを利用するためのケーブルで、2022年現在、日本中(一部をのぞく)で展開している高速インターネットインフラです。
ウチは最近までその「一部をのぞく」だったけれども。
それで4月以来、ウチの近所で待ち焦がれていた人たちが続々と光回線プロバイダ契約と工事の予約に殺到していて、工事の順番待ちが数ヶ月!っていう状況になっているワケです。
ウチの目の前まで来ている光ケーブル
コレがウチのウッドデッキからの眺めなんですが…のどかでしょ?とても光ケーブルが到達しているような地域に見えない。
写真では分かりにくいですが、矢印の部分にボックスのついている線が光ケーブルなんですって。
工事に来てくれた業者さんが教えてくれました。
しかしこの業者さん、ゴリッゴリの関西弁で、外見も長髪にパーマでチャラッとしているけれども「仕事に関することはとてもよく知っている」っていう雰囲気で親しみやすい兄ちゃんという感じでした。
もう1人の方も関西弁だったんで、もしかしたらこの辺りの工事のために長期出張で関西から来られてるのかな…?
関西ではこんなキャラの人って、例えば「あのね」とか、ビジネスでもちょいちょいタメ口を挟む人が多いんですが、典型的なそのタイプ。
私は気にならないけど、この辺りの面倒くさいオィさんに通用するかな…ってちょっと心配になりました。
光ケーブルによるルール無用の残虐ファイト
ログハウスの中はOK
我が家はログハウスで、固定電話もつないでいないので、いざ電柱から光ケーブル引っ張ってきたとしても、家の中で配線できませんよー、ってなるんじゃないかしら?と心配してたんですが、結果としてそこはエアコンの穴を利用することでクリアできそうだ、ということになりました。
正規に配線のルート辿っていくとリビングには到達しないらしく、なるほどそこはやはりログハウスの不便なところなんだな…と。
思いがけないところから問題発生
んじゃベランダのここから線を入れて…って話をしていると、外でなにやら不穏な空気が漂っています。
もう1人の関西弁のスタッフさんが「あのね」と、庭にやってきました。
この写真は最初の 光ケーブル のボックスの位置を指した写真を拡大したものなんですが…
「電柱側のケーブルの位置が低いねん」
ン?なに? なんかイヤな予感するよ?
なんでも、NTTのルールでは、
- 光ケーブルの高さは道路から5m以上なければならない
ということになっているそうで、あのボックスから光ケーブルを引っ張ると、道路上の高さは2mくらいになってしまう…と。
イヤ、そんなんトラック通るたびに光ケーブル切れるじゃないか!
なんでそんなコトになんのよ。
田んぼから生えている電柱
それはつまりこういうことです。
こんな風に、ウチの前の国道を拡張して歩道ができた時、田んぼとの間に十分な路肩を確保できなくなった…。
その結果、国道より一段低い、田んぼの用水路の脇に電柱が立つことになり、国道からの相対的な高さがなくなってしまった、ということなんですね。
電線も微妙にアカン
ウチに道路を横断して引き込まれている線が既にひとつあります。
それは電力を供給する電線なんですが、
これも実は一番低いところが道路から5m未満なんだそうです。
NTTの基準と中国電力の基準が同じなのか違うのか知りませんが、家を建てた時からこうなんで、おそらく中国電力的にはOKなんでしょう。
今さらNGって言われても困るけど…
なにしろ、この線が高さ5m以上あったら、これを利用するという手があったのかもしれませんが、そもそも5m未満ではどうしようもありません。
NTTの基準が5m以上となっている理由は、一般的に道路を走行している自動車で最も車高が高いのが、ヤマトの配達車のいっしかで、4.8mあるから、なのだそうです。(スタッフの兄ちゃん情報)
さらに追い討ち、NTTルール
さてと…詰んでしまいました。
さらに追い討ちをかけるようにもうひとりのスタッフの男性が言います。
「ここね、国道でしょ? 光ケーブルね、国道を横断させちゃアカンのですわ…」
ハイ?今さら⁇
なんかさ、ここまでくると、工事来る前に調べといてくれよプロバイダさんか工事業者さんかどっちでもいいから…って気になります。
ここが国道なのは Google Map でも分かるし、業者さんならウチに引っ張ってくる光ケーブルの線もどこを通ってるって調べれるでしょう…。
「ちょっとね、とりあえず今、上に確認してます」
って、電話をかけ続けてるスタッフのおっちゃん。
午前中の工事予定だったお客さんがキャンセルになったことも関係しているのか、ウチの工事のために2班分のスタッフが集結しているそうな。
ちなみに、光ケーブルを国道を横断させる工事を行う場合は、事前に各署に申請して、深夜の交通量が最も少ない時間帯とか、マックス安全が確保できる環境を整えて、許可が下りないと実施できないんですって!
国道だけれど国道扱いされていない地域
電話を切ったスタッフのおっちゃんから驚きの言葉が飛び出します。
「ここな、国道やけど国道扱いちゃうねんて」
ハハハハハハ…。
もはや笑いしか出てきません。
田舎すぎて、交通量少なすぎて、国道だけど申請せずに昼間っから工事していい地域!
すげぇ脱力しました。
でも、豊北町らしいやな。
「本当は」ダメだけど実際こうなっている
さらにもうひとつ、謎の状況があるんです。
写真の矢印のところから線が1本出てるんですけど、これ、よーく見ると、下から電柱に沿って上に上げた線が出ていってるんですよ。
違う角度から見たらこんな感じで…。
実はコレ、ウチの実家に繋がっている固定電話の電話線なんです。
エッ?じゃぁ光ケーブルもこうやって電柱に沿って1回上に上げたら良ェんじゃん?
ところがどっこい。
これまたNTTのルールで、線は他社の線を跨いで上げ下げしちゃいけないんだそうです。
だから、ウチの固定電話の線は、例えば中国電力の電線とか、KDDIの線とか、そういう「同じ電柱を使っている他社の線」をまたいでカチ上げてあるから、ルール違反なんですね。
ウーン、こりゃどういうこっちゃ
と業者スタッフも首を捻ります。
結論:NTTからの連絡を待て
業者スタッフの憶測では、道路の拡張工事を行なってこの場所の電柱と道路の関係が現在の状況になった時、ウチの実家に固定電話の線を引っ張るときに、どうやってもルール違反になる、ということで、NTTと中国電力で協議して、
ルール違反だけど 他社の線またいでカチ上げますか…
ってことを決めたんでしょうな。とのことです。
だから、今回もこういう状況ということはNTTにレポートしときますんで、NTTの方で対応決まったらまたお客さんに連絡さしますんで、申し訳ないがそれから改めて工事日を調整してください…と。
なんじゃーそりゃー!
ですが、ですがね。
もしも万が一、NTTが昔はそうやって特例対応しましたが、今のご時世、そんなルール違反はあきまへん、ってことになったら、その時はお客さま負担で電柱を立てていただくしかないでしょうね…
ナッ…
ナナナナンジャーソリャー!!!!
つづきはSNS等で報告…になると思います、乞うご期待…‼︎