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かむろさかえるハウス 移住するひと・受け入れるひとについて考える。

かむろさかえるハウスのお手伝いをしている間、さかえるさんは視界に入る全ての人に挨拶をしています。

周防大島に来られて数年(1年ちょっと…?)で、ここまで地域に浸透している さかえるさん。
ここでふと気づきます。さかえるさんは、必ず出会う方のお名前を呼びかけているということに。

「アー、〇〇さん!」

「〇〇さん、こんにちは〜!」

そして、必ず私のことを紹介してくれます。

「こちらはね、シンさん。下関から2時間半もかけて手伝いに来てくれちゃったんよ!」

これらのコトって、とても大切なコトだと思います。
私も仕事でたくさんの人と接するので、名前を早く覚えるために積極的に名前を呼びかけるよう心がけています。名前を呼び合うことで距離がグッと縮まって、コミュニケーションがスムースになります。

そして、丁寧に紹介してもらって挨拶すると、私も相手もお互いに「知らない人」ではなくなり、緊張感が解けます。

この積み重ねで さかえるさん は、地域おこし協力隊として周防大島町のために「働いている人」っていう、(表現は失礼ですが)“肩書きからすれば当たり前”のイメージを遥かに超える、フレンドリーで誠実な可愛いがられるキャラとして、周防大島に溶け込んでいるんだな…と感じました。

ただ、いくら素敵な人であっても、移住してきてその土地に受け入れられるには、受け入れる側の住民のマインドも重要です。
どうしても古くからそこに住む人たちは、どんんなにフレンドリーな人が移住してきたとしても、少なからず「よそから来た人」というイメージを抱いてしまいがちです。

私の地元の田舎も、なんだかんだ言って移住者に対して腫れ物に触るような空気だったり、「こんな何もない田舎に…」のような卑屈な空気だったりを醸し出してしまっているように思います。
コレ、決して移住者を嫌がったり、避けたりしておるワケではないんです。恐らく農村では長いこと、新しい人間関係を構築することや、「ムラ」の外の人と交流する機会がなかったため、頭ではどんどん若者や移住者を受け入れよう、ってコトを理解していても、カルチャーとしてそういう状況を経験したことがないから、どう接して良いかがわからないんですね。
よく、「江戸に3代住み続けてようやく江戸っ子と認められる」と言いますが、まさにそんな感じ。
これでは、せっかく好意を持って移住してきてくれた方に、余計な気を遣わせてしまうことになり、お互いにストレスになってしまいます。

それに比べると、沖家室島で出会った方たちは さかえるさん に、まるで小さい頃から知っている「孫の幼馴染」のように接します。
冗談も言うし、かむろさかえるハウス に対する意見もするし、緊張感や遠慮を感じさせません。
これがこの方達のカルチャーだな…と感じていたら、さかえるさん が「やはり海洋民族だからなんでしょうね…」と分析されてました。
なるほど、昔から周防大島は瀬戸内海で活躍する漁業や海運の島で、島外の漁師や船乗りがひっきりなしにやってきて交流があった。そんな中で自然と社交性や外部との関わりが発達し、現在も住民の性格に脈々と引き継がれている…。
先ほどの「江戸っ子」の話に対してよく言われる「横浜に3日住んだらハマっ子」ってところでしょうか。

まちづくり に大切なのは、仕組みや取り組み以前に、受け入れる側のカルチャーや心構えだよな…と強く感じさせられるエピソードでした。