後半はワークショップ!下関市まちの魅力発掘プロジェクト 一発目「山口県下関らしさを考える・トークイベント」に参加しました!

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まちづくりを仕事に!
ご縁がご縁を呼び、トントントーン!と情報と機会を得て、満を持して参加した 下関市まちの魅力発掘プロジェクト 一発目「山口県下関らしさを考える・トークイベント」 前半の様子を先日記事にまとめたところです。
そしていよいよ後半はワークショップです。
d design travel で海峡エリアの紹介をするなら…という想定で、雑誌と同じカテゴリに分かれてワークショップを行います。
ちなみにカテゴリは以下の6つです。
- カフェ
- ショップ
- 観光
- ホテル
- レストラン
- 人(キーパーソン)
参加者はそれぞれ自身の興味のあるカテゴリを選んでテーブルにつきます。
私は今回会場で合流した デザイナー の 形山さん、豊北地区の地域おこし協力隊 の 新野さん と
「いちばん人気のないカテゴリに参加しましょう」
と申し合わせ、最も空いていた「ショップ」のテーブルにつきました。
ワークショップの進め方
今回のワークショップに取り組むに当たっての心構えについて説明がありました。
市長・副市長になったつもりで選ぶ
- 自分たちの場所の文化度アップ
- 続いている個性を未来へ伸ばす
- デザイン視点で若々しく
下関らしさ、下関ならでは、を考える
範囲は海峡エリア(旧郡部は含まない)
手順としては、まず最初の数分でカテゴリ内で参加者個人のオススメをどんどんポストイットに書いては大きめの用紙に貼り付けていきます。
ところが私たち「ショップ」カテゴリでは作業が難航しています。
実は少しずつメンバー内で会話をしているうちに、メンバーの構成が分かってきました。
9名のメンバーのうち2名はいかにも“ベテラン下関市民”といった雰囲気の方ですが、ほかは市外の方が2名、韓国からの留学生が2名、私たち3名も気合は十分なのですが、県外から地域おこし協力隊に着任2年目の新野さん、そして形山さんも私もテーマに合致する海峡エリアのショップとなると知識が少なく、自信を持って「推せる」ショップがなかなか捻り出せません。
それぞれがこれまでに薄っすら聞きかじった口コミや噂を絞り出し、
「〇〇っていうお店、ありましたよね…??」
みたいな、推理ゲームに近い展開となっています。
ある程度アイデアをたくさん出したら、今度はその中から、各カテゴリが推す2つのスポット、私たちなら2つのショップに絞り込み、なぜそのショップを選んだのか、という理由をまとめ、発表する、という流れです。
では勿体ぶらずに私たち「ショップ」カテゴリグループが選び抜いた、下関・海峡エリアを代表する「ショップ」、何かを買って帰るためのお店とは…
- カギ印ソース
- こどもの広場
のふたつです!
以下、グループの皆さんに教えていただいて、私が代表して発表させていただいた内容の概要です。
カギ印ソース
下関の “伝説のB級グルメ” 「下関焼」に用いられていたローカルなソースで、大正10年より手作業で作られ続けているソースです。
《公式Webサイトは コチラ 》
《Facebookページ↓》
ところで「下関焼」って何?
ワークショップの他のメンバーから「カギ印ソース」と聞いたとき、反射的に私の頭に浮かんだのは「下関焼」という単語でした。
なにかのサイトかSNSで
「下関には “下関焼” という ご当地B級グルメ があり、その 下関焼 にはもれなく “カギ印ソース” が使用されていた」
という内容の記事を読んで、衝撃を受けたことがあったのです。
- 下関の名前を冠したB級グルメ
- お好み焼きっぽい粉モン
- ソースまでローカル、オリジナル
完璧でしょ?「地名が入ってて」、「B級グルメの王道を思わせる種類で」、「調味料もご当地」‼
「3丁目の夕陽」みたいな情景の中、ビールを傍らに下関焼を頬張るオジさんや、お小遣いを握りしめて下関焼を食べに来る子供の姿が浮かび、ノスタルジックで元気なイメージの波がワーッと胸を流れていく感じ。
ところが、発表のために調べようと思っても、この「下関焼」がググっても出て来ません。ヒットするのは「炉端焼き」の名店や「下関のお好み焼き屋」などの情報ばかり…
仕方ないので発表の際に会場の皆さんにこのことを打ち明け「下関焼」ってご存知ないか問いかけてみたところ、なんと前田下関市長が真っ先に挙手してくださいました。
すると
「下関焼」という言葉を使い始めたのは前田市長が最初 という発言がご自身から飛び出し、ドラマチックな展開に!
そうか、私は下関焼を、前田市長のFacebookで見て知ったんでしょうね…。
なんでも、一般的なお好み焼きと作り方が違っていて、最初にキャベツにタマゴをグルグルと混ぜる工程からスタートするのだそうです。味付けは決まって「カギ印ソース」!
グリーンモール周辺にいくつか「下関焼」のレシピで作ってくれるお店があるようなので、ぜひ試してみたいところです。
ソースも最近では様々なバリエーションがあり、下関焼以外の料理にも合うソースが見つかるそうです。
ちょっとこれは掘り下げると面白いテーマになりそうですね。
「歴史歴史した感じ」 の重い内容ではなく、
名前も無かったカルチャーを今 掘り起こして名前を付けて蘇らせようぜ!
っていうのかな、すごくワクワクします。
こどもの広場
これは私がワークショップのメンバーに
「確か下関に、絵本ばっかり売ってる本屋さんってありましたよね…」
って発言したことをきっかけに、掘り下げていただいたものです。
《公式Webサイトは コチラ 》
《Facebookページは コチラ 》
偶然ワークショップのメンバーの中に「こどもの広場」のことをご存知の方がおられたので、教えていただきながらその場で情報収集しました。
「こどもの広場」は海峡エリアに40年続く本屋さんで、絵本や児童書を専門に取り扱われています。つまり1979年開店ってコトで、私と同い年‼
当時、児童書の専門店というのは珍しく、日本でも23番目というパイオニアです。
子供たちに繰り返し読み返され、いつまでも色褪せない、夢や想い出の詰まった児童書の素晴らしさに気付いた店主の横山さんが、5坪の店舗からスタートさせたそうです。
インターネットもSNSもない時代に口コミで人気が広まり、現在の店舗に移ってきた際にお店も品揃えも拡大し、伴ってかかる資金の増大にも、絵本作家さんや多くの方からの出資を受け、株式会社となって経営を継続されたという、まさに下関が最も元気が良かった時代を象徴するお店です。
また、お店から500冊もの本を市内の小中学校に持参し、児童・生徒が自分たちの図書室に置く本を選ぶという「選書会」という取り組みもされているそうで、もはやここまでくると「その佇まいや存在が児童書」とさえ言えるようなお店です。
イヤ、本当に こどもの広場 をテーマにした絵本が書けそうですね。
他のグループの「推し」
ワークショップで発表された、他のグループの「推し」もチラッと紹介します。
カフェ
- こいぬ
- ウズハウス
- ふじ珈琲
観光
- 関門トンネル人道
- 耳なし芳一木像
- 日の出温泉
- 関門海峡エリア
- 唐戸エリア
ホテル
- ウズハウス
- 満珠荘
- 春帆楼
レストラン
- 優太郎
- 平家茶屋
- まんなおし
- うどん桃太郎
人
- 沖野 充和さん(ウズハウス)
- 井上 桂さん(みさかの森自然学校、株式会社FEEL)
ウズハウス推しは非常に強い印象を受けました。沖野さんご本人もワークショップに参加されていましたが、やはり今回のイベントに参加したメンバーの意識や興味からしても、「海峡エリア」のキーワードで真っ先に浮かぶのはウズハウスでしょうね。
個人的に興味深かったのは、観光カテゴリの「日の出温泉」です。
下関駅西口側、今は港になってるけど、磯の岩の一定の場所にはワカメが生えない。なぜかというと岩の隙間から温泉が湧き出ているから。で、昔からその温泉で身体を癒す人たちはいたのだけど、近代になってその辺りは捕鯨船などの漁港が整備され、岩の隙間から湧き出ていた温泉は「日の出温泉」という入浴施設になり、漁師たちの身体を癒す場所になった。それから商業捕鯨が廃止され、すっかり昔の賑わいや輝きを失ってしまったっていう昨今、再び商業捕鯨が再開される…!なんて、移り変わる時代をずーっと変わらず見つめてきたっていうロマン。
それから、ナガオカケンメイさんが興味を示されてて 個人的にすごく嬉しかったのが「まんなおし」。
発表と同時進行でスタッフさんがネットで調べて、まんなおしのお店の外観がスクリーンに映されるやいなや、
「デザインですね…(笑)」
って。鳥肌モンでした。
こういう、住んでいる人たちにはお馴染み、ずっと変わらない。
そこでいろんな人がいろんな想い出を作って、思い入れがあって、というのを湛えた容器のような場所や建物や人。
なかなかに一言で表現するのは難しいですが、それが ロングライフデザイン であって、一言で表現しなくても良いから、写真やキーワードを散りばめた雑誌にしましょ、っていうプロジェクトなんだな…と思いました。
ますます、次からのワークショップに参加できないことが悔やまれます…‼
参加する気マンマンだったけど、念のためスケジュールを調整しようと思って回答を保留したばっかりに…‼
知っている方が参加するので、ちょいちょい情報をいただいて、勉強させていただいちゃお…って企んでいます。