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「ヒカ次郎の夏」山口県の魅力を再発見。田舎で格好良く暮らすライフスタイルを発信すること ⑤百姓庵と向津具半島 俵島

INDEX

    1. ヒカ次郎の夏
  1. 百姓庵
    1. 雰囲気のあるショップスペース
    2. イートインスペースもこだわり
    3. 百姓の塩づくり
  2. 俵島周辺
    1. ヒカ次郎の夏

“日本のシリコンバレー”「谷上プロジェクト」に参画する企業「株式会社レストレーション」の代表であり、“ひと回り離れた幼馴染”でもあるヒカルが帰ってきました。

「山口県の魅力を知らないまま県外に飛び出してしまった」と言う彼に、まだ知らない山口県を見てもらおう、という半日のドライブを行いました。

ちょうど息子も同行し、ヒカルに懐いて可愛がってもらったので、今回の記事のテーマは「ヒカ次郎の夏」とし、写真のキャプションを「ヒカ次郎」に連れられた「まさお君」目線で入れてます。

ヒカ次郎の夏

道の駅おふく
別府弁天池
長門湯本温泉「礼湯」
千畳敷「カントリーキッチン」
⑤ 百姓庵と向津具半島 俵島

百姓庵

千畳敷から向津具半島をひたすらその先っちょに向かって車を走らせます。
穏やかな油谷湾に臨むのどかな田舎道。頭の中に流れるBGMは、CMソングで流れていた、ロックバーションの「この道」です。

ちょっとした冒険を感じつつ、向津具半島の先端、細くくびれて繋がった 俵島 という地区に 百姓庵が忽然と現れます。

百姓庵 っていうお店に来た。

百姓庵は、過去の記事にも登場しています。

谷上プロジェクト in 下関 第2弾!「下関市豊北町で地域のリアルな課題と可能性を探る講演会」に参加しました。(2018.5.12)

この記事で、私は百姓庵をこう紹介しています。

井上さんは、15年前に塩作りを始められました。まずは塩作りにもっとも適した土地を探して、ハイエースで日本中の海岸線を回られたそうです。
その結果、下関出身の井上さんが辿り着いたのが、下関市のお隣、長門市だったという、灯台下暗しも甚だしいお話ですが、私はこれって本当に素晴らしいことだと思います。
「近いし、ここで良いかな?で長門市!」、と「全国回って、結果、長門市!!!!!!!!」ではその意気込み、説得力、自信、ビックリマークの数、全て違ってくると思います。「よくぞ長門市に良ェ場所があってくれたな…!!」と、そこにあったドラマに気づき、勝手に熱く感激してしまいます。

 

百姓庵は、長門市西部に油谷湾を形成する向津具半島の先っちょ、地図で見ると私は線香花火の先っちょを思い浮かべてしまう 俵島 というエリアにあります。2002年2月に築100年以上の古民家のリフォームを始めた頃は、かつての私の実家と同様、五右衛門風呂がついていたそうです。これが今では岩風呂になり、バーカウンターも設置されています。

 

あのイベントでお話を聞いた衝撃の 百姓庵。とうとう来たよパトラッシュ…という気分になります。

雰囲気のあるショップスペース

もともと牛舎だったところをリフォームしてつくられたショップは木の優しさを感じる落ち着いた空間です。そこにキラキラと、自慢の塩が陳列されています。

いろんな塩が売ってある。味見して、ぼくは夏の塩を気に入った。

ここの塩が新聞に載って、大人気になって、それで今日は売り切れなんだって。

この時、上の写真奥に写り込んでいるボードに貼られた新聞に燦然と輝く「百姓の塩」の文字と写真!

【日経】何でもランキングで2位になりました!(百姓庵ブログ「暮らし綴り」(2018.6.23))」

日経新聞で取り上げられるほどの “ハンパない” 塩。
ドーンと紹介されると人気に火がつき、3連休ということもあって品薄状態でした。

試食をさせていただいて、季節の「夏の塩」を購入しました。

ヒカ次郎曰く、百姓の塩 は体が必要としている時にはしょっぱく感じず、反対に過剰に塩分を摂取している時には非常にしょっぱく感じるのだそうです。
塩自体の旨味に加え、今日は暑くて汗をかきっぱなしだったこともあり、試食した夏塩も、非常に後を引くというか、「コレガ必要ナンダヨ〜!」と身体が欲している感じがありました。

イートインスペースもこだわり

百姓庵 顔なじみのヒカ次郎はグイグイ敷地内を進んでいきます。
ショップから中庭のようなスペースに進むと、これまた雰囲気の良い、いかにも“田舎の古民家”な建物と、その縁側に座って談笑しているグループがいます。
気温が高く暑いんだけど、その空間だけは “あたたかい” 空気がそよそよ感じられる、そんな光景です。

やはり、良い…!

建物の中は、それこそ本当に私の生まれた時の実家や曽祖母の家のような、土間があって、一段高い位置に室内の床があって…という古民家。…ですが、どこかモダンエキゾチックな印象も持ちます。

ごはんを食べられるみたい。昔話みたいなテーブルだ。

象の神様がいた。

魚がついてるテーブルがかっこいい。

囲炉裏テーブルがあったり、背もたれのある座椅子があったり、古いタンスがあったり、ガネーシャが飾ってあったり、土壁が塗られていたり、観葉植物が置いてあったり… “ただただ純和風の古民家を再現” ではなく、リゾート感や現代的なセンスが散りばめられ、かと言って敷居の高い感じはしない。くつろげる空間が出来上がっています。

ピザも焼ける。うちにもあったらいいのに。

このテーブルで食べるのは、ピザ
それもピザ釜で焼き上げたピザです。最高かよ!

この空間を知っている」っていうのは、なんだかそれだけでちょっと優越感です。
人に教えて「えー、知らないの〜??」って言いたくなる感じ。

百姓の塩づくり

おじちゃんが面白いものを見せてくれるって言った。

木がいっぱい積んであるところだった。

おじちゃんを見上げたら、看板が見えた。

塩を作ってるところだって。大きな釜が見えた。

きっと海の水を煮ているんだと思う。

百姓庵の代表、井上雄然さん はこの時、お客さんに塩づくりの案内中とのことで、ぜひご挨拶したいというヒカ次郎は、塩づくりの現場までやってきました。

何か気配のする建物の扉をそっと開けてみますが、入れ違いになったのか、井上さんの姿はありません。
代わりにそこからムワッとした熱い空気が顔を出します。

覗き込むと、そこには大きな釜があり、テレビで観たことのある「塩づくりの風景」の一部が現実としてありました。釜からは湯気が立ち上り、焚き口からはゴンゴン燃えている炎が見えます。

ヒカ次郎がまた受け売りで、「人間は元々海からやってきた。海に住んでいた。海水を煮詰めているこの部屋にたちこめている匂いは、母親の胎内と同じ匂いなんだ」と語ります。

春にヒカ次郎がここで塩づくりの体験をした時は、塩ができるまでこの建物の中で眠って待っていたそうです。それこそ何事にも替えられない体験です。

おじちゃんが、これはお日様で塩を作ってるんだって教えてくれた。

お日様で塩を作るところの横をおじちゃんと歩いた。

百姓庵の塩は、海水を凝縮して凝縮して、煮詰めて煮詰めてつくられます。
海水を天日に干して塩を作る、というのが分かりやすい装置がありました。笹でしょうか、自然のものを使っていて、やわらかく「つくる」と表現したい(工場で「造る」とは違う)というイメージでした。

ここのきれいな海の水で塩を作ってるんだと思う。

装置の横を抜けると、浜に出ました。
目の前に油谷湾が在ります。言うまでもなく ココ こそが、井上さんが全国文字通り津々浦々探し回ってようやく見つけた、塩づくりに最適な場所、塩づくりに最適な海水がある場所、なんだな…と思いを馳せてみます。

何億年…とまでなると、地形や気候も大きく異なるでしょうけど、とにかく、永い間、変わることなく のたりのたり と波打ってきたこの浜に、井上さんが価値を見出し、それを引き出して結晶にした。これはすごいことだな…と思います。

俵島周辺

おじちゃんが 面白い島と角島大橋が見えるところに連れて行ってくれた。

こんなにすごい景色だった。

ヒカ次郎」と「まさお君」の旅もクライマックス。
クライマックスにふさわしい絶景がありました。
クネクネと坂を登ると、海が見渡せて、手前に細い瀬で繋がった小さな島が見え、へー、不思議…と思った次の瞬間、エーッ!あんなところに角島大橋!? という景色が臨めます。

写真では分かりにくいですが、角島大橋をこの角度から眺めることは珍しいのではないでしょうか。

おじちゃんが海で遊んでくれた。

おじちゃんとお別れ。ぼくはようやく、おじちゃんの名前を聞いた。

最後に、俵島の浜で、波と戯れたり、水切りをひとしきり楽しんだところで、さァ、帰ろう…という雰囲気に…

ここで まさお君 が、あの伝説のセリフを切り出します…

「おじちゃーん」

「おじちゃん、名前なんていうの…?」

 

ヒカ次郎だよ バカヤロー

 

ちょっと微笑んだ まさお君 は、波打ち際を走って行ったのでした…。

ヒカ次郎の夏

道の駅おふく
別府弁天池
長門湯本温泉「礼湯」
千畳敷「カントリーキッチン」
⑤ 百姓庵と向津具半島 俵島