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【補足】ジビエセンターに肉を持ち込み…で、そのジビエセンターって?

前回、初めてジビエセンターに獲物を持ち込みました、という記事を書かせていただきましたが、肝心のジビエセンターに関する記載がほとんどなかったな…と読み返して思いましたので、少し補足します。

私が住んでいる地域にある「ジビエセンター」は、市が設立し、民間が管理運営を委託されている(…と私は理解している)施設です。
捕獲したイノシシやシカを持ち込むと、スタッフが解体処理をしてくれて、そこからとることのできる食肉の部位や質に応じて設定された単価で買い取ってもらえる、という施設で、その買取単価はシカで1kgあたり100円から300円、イノシシで1kgあたり500円から1,500円だそうです。単価が高いのは背ロースやモモで鮮度の高いものです。リブやスネなどの部位や、肉自体の損傷のひどいものは、単価が低くなったり、そもそも買い取ってもらえなかったりします。

ジビエセンターに貼ってある掲示物に、捕獲に使用する弾の種類についても指示がありました。
「散弾は極力9粒弾や6粒弾を避け、1発弾(スラッグ弾)にしてください」
だそうです。これは納得ですね。食肉加工する際に散弾を取り除く必要がありますから、バラバラと散弾が撃ち込まれていては、取り除くのも、それ以前に発見するのも大変です。

持ち込める獲物は30kgを超えている必要があります。これは獲物の大小に関わらず、解体にかかる手間や時間はあまり変わらないからだそうです。食肉としてとれるのは獲物の体重のほぼ半分と言われていますから、10kgの獲物を持ち込まれても、50kgの獲物を解体するのと同じような時間をかけて、とれる肉の量が5kgと25kgでは、やはり割に合わないところもあるのでしょう…。

さて…この猟期に、この猟期に自治会長はシカを6頭、イノシシを6頭捕獲しました。
シカは恐らく全てジビエセンターに持ち込んだはずです。全部ギリギリ30kgあったとして、その半分が食肉として買い取られたとすると…平均的にキロ200円だったとして…1頭3,000円、6頭で18,000円の売り上げ…。
イノシシは年末に獲れた3頭は捌いて分けたし、今年も2頭は鍋にしたって聞いたから、持ち込んだのは1頭だけ。
同じく体重の半分が、中間のキロ1,000で買い取られたとすると、1頭で15,000円か!

5ヶ月の猟期で30,000円ちょっとの収入になるのか…。
箱罠は高いし、毎日の餌や巡回にかかる手間や費用を考えると、収入としては十分ではないでしょうけど、それでもかなり負担は軽減されるはずです。

私は今回の猟期、銃猟は猟友会の巻狩りにしか参加していません。
家の周りにシカやイノシシが出ていて皆が困っているというのに、単独の流し猟に出ていませんでした。
来期、日の出の時刻頃に山に入って、流し猟をしてみるのも良いかもしれないですね…。
「そこから弾代やら練習代が出るぞ…!」だけではなくて、真面目な話、近年、私の住んでいる地域には「狩猟圧」が全くありませんでした。これも獣たちを里に招いてしまった原因の一つだと考えるのです。

今後、記事にしようと思っている、自治会長の狩猟論にも繋がります。