1. TOP
  2. その他
  3. 献血は苦手だが、できるだけするようにしているのです。なぜって…

献血は苦手だが、できるだけするようにしているのです。なぜって…

INDEX

  1. はじめての献血の話
  2. 衝撃…から今度は不安になる。出生に何か…⁉︎
  3. A型の自分を発見できたことに感謝して、献血
  4. そして今日も、献血の日

血や血管のことを考えると、たちどころに握力がなくなり、手首の太い血管や頚動脈をしっかり押さえて隠さなければ落ち着かない軟弱人間です。生物や保健の授業でもノートが取れなくなること多数でした。「毛細血管」とか、「心臓カテーテル」とか、想像すると呼吸が速くなります。

よく猟師やってんな、と我ながら思いますが、解体場ではなぜか平気です。
目の前で人が流血して倒れてる!という場面もきっと平気だと思います。
手術の映像… …ウヮー、無理です。友人が大怪我した話… …キャー、聞きたくない!

そんな私ですが、2009年5月から、機会があれば献血するようにしています。
毎回、勇気を振り絞っていますよ。

はじめての献血の話

きっかけは、転職でした。今の私の職場には、年に何度か献血車がやってくるのです。
転職したことだし、新しいことに挑戦してみよう、と思ったのです。人の役にも立つし。

8年前の私は、お昼休みに献血車に向かい、受付と問診…そして事前の血液検査を受けました。
「注射針が血管壁を突き破って静脈の中に入ってくる」っていう事実を受け入れる事が、その痛みよりも苦手なのに、事前検査と本番と、2回も針刺さるんか…!と愕然とした事を覚えています。

氏名と血液型の確認に、「B型です」と答え、必死に注射針の侵入に耐えた私に向けて、看護師さんから思いもよらない言葉が発せられます。

「…あなた、A型ですよ…?」

 

ハイ…?

 

頭が真っ白になります。
幼い頃、母親に「あんたはB型よ」と教えられ、そうか自分はB型か、と疑いもせず、B型らしく生きてきました。A型女性には嫌われ、前の職場の上司には「これだからB型はョィョ」と呆れられ、それでもB型大好き、B型にプライドを持って30年間生きてきたつもりでした。

「どうしてもA型の人とは波長λが合わない」…と苦手としてきたA型。まさか自分自身がそのA型だったなんて…‼︎

衝撃…から今度は不安になる。出生に何か…⁉︎

正直な所、その後の献血本番はあまりよく覚えていません。
ずっと、なすがままにされながら、必死で両親の血液型を思い出そうとしていました。

「親父がABでオフクロがB…?イヤ、親父がO…?」
「コレ、違ったらどうなの?親父とオレは同じ顔…。実は親父の連れ子?オレ…」

献血が終わるとすぐに携帯で母に電話です。

「ちょ、ちょっと、あのさ、オレA型らしいんじゃけど。今献血して、わかったんじゃけど…。でもさ、オレ小さい頃 血液型検査したよね、あの病院で、耳たぶから血ィ吸われて泣いてさ。母ちゃん血液型何型?親父は?」

一気に喋ります。

母は、「B型って聞いたんじゃけどねェ…」と、普通の調子です。「昔の検査じゃけぇ、当てんならんかったんかもねェ…」って、んなアホな

結局、父がAB型、母がO型でした。それなら私のA型はあり得ます。そして妹がB型。全員血液型の違う家族だったんですね。

A型の自分を発見できたことに感謝して、献血

かくして、初めての献血によってA型として新たな人生を歩み始めることになりました。
新しいことに挑戦しようとしたら、エラいコトになりました。

血液型占いとか、なんだったんだろう。
散々イジられてきたのに。

以来、私は、本当の血液型を知るコトができた献血に感謝し、機会があれば献血するようになりました。職場でできるし、人のためになるコトを何か続けるというのは、自分の元気のもとにもなります。

そして今日も、献血の日

今日がその、職場に献血車が来る日でした。

献血の日は、朝から職場の人に「今日は献血するんです」と明言します。無意識のうちにそうして、後に引けなくしている気がします。

お昼休み、いつものように、ちょっとだけ勇気を振り絞って受付に向かいます。

受付をし、問診を受け、血圧を測ると、いつも少し高い数値が出ます。緊張しているのでしょう。

そして事前の血液検査。1度目の関門です。平静を装い、左手で血液検査を受けます。血の濃さも十分。もう分かりきっているから省略して!この顔が貧血に見えますか⁉︎といつも思いますが、そうもいかないのでしょう。

献血本番のバスに移動し、靴を脱いで椅子に座ったところで気づきます…

…靴下が左右違うペアだし、左足に「R」って右足用を履いているコトに。
バス車内のラジオから、スティングの名曲、映画「レオン」の最後に流れていた曲が流れています。

右腕の袖をめくり、イソジン消毒を塗り、乾くまでの間に水分補給です。
気持ちも整えます。

そして、献血開始。

手の先を冷やすと血流が悪くなってなかなか採血されないそうで、カイロを握らされました。
そんな話を聞いて、たちどころに握力がなくなっています。

最近、献血中にレッグクロス体操というものをするよう促されます。

脚を交差し、ギューっと締める動きを、脚を組み替えながら繰り返すことで、献血後の貧血やふらつきを予防するそうです。ふくらはぎのポンプ効果で血流を促進するのかな。

ようやく無事に献血が終わりました。

お礼にカップラーメンと歯磨きチューブとティッシュをもらって…と思ったら、なんだか立派な箱に入った景品をもらいました。

なんと今回で私は10回目の献血だったようで、記念品を贈呈されました。

中身はちょっとお洒落な、ガラス製のお猪口とかぐい飲みとかいう感じの器です。

早速さっき、献血10回記念にラムを注いで飲みました。

いつまでも、血や血管は苦手ですが、少しの勇気で人様の役に立っていきたいな、と思っています。

Love in Action! We are 親戚!