映画「シーズンズ」観たよ‼︎
世の中は今劇場で観るべき映画と言ったら圧倒的に「STAR WARS」なんでしょうけど、動物好きな3歳の息子の選択は「STAR WARS」ではありません。かと言ってアニメや戦隊ヒーローでもありません。
「シーズンズ 2万年の地球旅行」です。
先週からずっと観たがっていた映画を、今日、父子ふたりで観に行ってきました。
車で1時間くらいのところにあるシネマコンプレックス。
キャンペーン中で子供は500円でした。
息子のお気に入りはプレーンな塩味のポップコーンにオレンジジュースを抱えて観賞。敢えて子供用クッションは使いません。加えて今日はサンタさんから貰ったシカとオリックスのフィギュアも持ってます。賑やかなシートがセットされたところで、映画が始まりました。
【以下、盛大にネタバレしてます】
最後の氷河期が終わった、2万年前から物語が始まります。フランスの手付かずの森を当時の原生林に見立てて、野生の動物たちの目線で、自然の営みが巡っていきます。
全部実写⁉︎ と疑問に思うほど映像の臨場感、迫力が凄くて、息を飲んだり思わずため息をついてしまうシーンの連続です。
木村文乃と鶴瓶のナレーションもバランスが良くて、頭に入りやすいです。
いつの間にか時代背景が進んでいるコトを、人間の生活形態の変化から読み取ります。動物たちが自ら環境を変えていくのではなく、農耕を始める、家畜を飼う…という人類の進化に振り回される動物たちが可哀想に思えてきます。
最後の方で、息子は「帰りたい」と言い出しました。これまで豊かに自然な生活を送り、オオカミに捕食されていたシカが、今度は猟犬に追われ、狩りをしていたオオカミが次々と鉄砲で狩られ、馬には鎧が着せられて戦場に駆り出されて行きます。
フクロウはトラバサミで、キツネは括り罠で捉えられ、自然を恐れた人間による、容赦ない一方的な攻撃が映し出されると、目を覆いたくなります。
私は心の中で、「自分がしている狩猟はフランス映画のコレとは違う…」と言い訳を探し始めました。
あれよあれよという間に映像は近現代の戦場シーンになり、冒頭で木の実を食べ、遠くに排泄するコトで森を広げていたカケスが、爆発に巻き込まれて死んでしまいます。
かつて大地の力をいっぱいに湛えた森で、踊るように遊んでいたシカが、整然と植林された木の列の間に、ポツンと佇んでいる映像に、胸を押し潰されるようでした。
自然の動物たちの、2万年分のイキイキとした生活を堪能できる映画だと思っていたら、後半のわずかな時間で少々過激なくらいに人間の横暴を批判する内容に豹変し、戸惑ってしまいましたが、永い歴史の中で、人間が世界を征服してしまったのはごく最近の出来事で、その辺りの縮尺も体感させられる内容でした。